東海税理士会所属

お気軽にお問合せください。
税理士法人笠原会計事務所
TEL:054-643-6069
kasahara-toshiyuki@tkcnf.or.jp

企業格付けアップ作戦


企業格付けアップ作戦

1.企業格付け自己診断システム(TKC)により貴社の企業格付けを評価します。

2.銀行が行っている企業格付けをよく知り、その向上に向けた方策を検討します。

3.上記、経営計画書に経営改善計画として格付けアップのための具体策を盛り込み、健全企業(正常先)を目指していきます。

企業格付け評価の概要



金融機関にとって企業格付けは、貸付審査の一部という認識がつよいので、格付けについての詳しい説明を受けることは難しい状況です。
「企業格付自己診断システム」を活用すれば、『金融検査マニュアル別冊』に対応したスコアリングシート及びチェックリストにより、貴社の格付けを簡単に知ることができます。
事前に自社の格付けを知っておき、格付けアップに向けて経営改善に取り組みましょう。

「企業格付け自己診断システム」の評価の流れ(一例)

  1. 定量分析による点数で7段階の評価をします。
  2. 定量分析による点数が25点未満の場合は「形式基準による債務者区分マトリックス」により要注意先から破綻先に区分します。(10段階にランクが区分されます。)
  3. 定性分析による評価をします。結果としてランクが2ランクUPから1ランクDOWNの間で変動します。

スコアリングシート

定量分析項目(100点)










1.安全性項目 (22)
自己資本比率 10
ギアリング比率 12
2.収益性項目 (15)
売上高経常利益率 5
総資本経常利益率 5
当期利益の推移 5
3.成長性項目 (25)
経常利益増加率 4
自己資本額 13
売上高 8
4.債務償還能力項目 (38)
債務償還年数 15
インタレスト・ガバレッジ・レシオ 8
償却前営業利益 15

第1次評価

合計点









債務者
区分



格付 債務者区分
90以上 1 リスクなし 正常先
80以上 2

ほとんど

リスクなし

65以上 3 リスク些少
50以上 4 リスクはあるが良好水準
40以上 5

リスクはあるが平均的

水準

25以上 6

リスクはやや

高いが

許容範囲

25未満 7 リスク高く徹底管理 要注意先
8 警戒先

要管理

債権先

9 延滞先 破綻懸念先
10 事故先 破綻先等

形式基準による債務者区分マトリックス(一例)

延滞
なし

延滞
1ヶ月
以上

延滞
2ヶ月
以上

条件
緩和
(軽度)

条件
緩和
(重度)

延滞
3ヶ月
以上

延滞
6ヶ月
以上

延滞
1年
以上

特定先へ売却
廃業業

法的
整理
取引
停止

債務超過なし
黒字、繰損なし

B‘ B‘

債務超過なし
黒字、繰損あり

B‘ B‘

債務超過なし
赤字、繰損なし

B‘ B‘

債務超過なし
赤字、繰損あり

B‘ B‘

債務超過
前期一期のみ

B‘

債務超過
連続二期以上

正常先 要注意先 破綻懸念先 実質破綻先 破綻先
B,B‘

チェックリスト








第2次評価
 (定性分析・将来返済力)
1.経営者能力
2.企業力
 ①業暦
 ②製品開発力(技術力)
 ③マーケティング(販売力)
 ④経営計画・財務管理
 ⑤銀行取引
 ⑥ネガティブチェック
第3次評価(潜在返済力)
1.実態貸借対照表・
 個人収支資産余力
2.他者支援
3.返済状況の実態

第2次・第3次評価

2ランク
UP

1ランク
DOWN

格付 債務者区分
1 正常先
2
3
4
5
6
7 要注意先
8 要管理債権先
9 破綻懸念先
10 破綻先等

「起業格付自己診断システム」のチェックリスト

1.経営者に関する質問
Q1 経営者の健康状態は良好であり、社内外で信頼され、リーダーシップを発揮
   していますか?
 (はい・いいえ) 
Q2 経営理念や経営方針が明確で、自ら、従業員に徹底を図っていますか?  (はい・いいえ)
Q3 経営者は、業績改善への意欲が高く、かつ、適正納税を実践していますか?  (はい・いいえ)
Q4 ・・・・・  (はい・いいえ)

 

語句解説

金融検査マニュアル別冊
金融機関が行う自己査定の判断基準として『金融検査マニュアル』が公表されており、金融庁の検査官が、この『金融検査マニュアル』に基づいて、各金融機関が自己査定した結果の妥当性をチェックしています。
さらに、平成14年6月には、中小企業等の適正な債務者区分を判断するうえで参考にするための『金融検査マニュアル別冊』が公表されています。

・定量分析
定量要因(財務評価)を計数によって、債務者償還能力えお中心に安全性や収益性、成長性などを評価します。

・定性分析
定性要因(非財務評価)を経営環境や経営能力などで評価します。



-参考資料-
Q&A貸し渋り・貸し剥がし対策 「企業格付け」アップ作戦
編著  TKC全国会 戦略特別委員会
発行  株式会社 TKC出版